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中高年こそ、自分が得意な、強い分野で闘え。


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中高年専門の求人誌なりフリーペーパーなりを、コンビニや駅のホームで手にとってご覧になったことがあるだろう。

あの異常なまでにペラペラと薄い、しかも応募する職種が極端にかたよった求人誌を。

見るたびにやり場のない怒りのようなものがフツフツとこみ上げてくるあなたは、感情が正常に機能しているのだと思う。


しかしそうはいっても、残念ながら、これが今の日本の現実。

必要とされているのは、緩やかな賃金上昇カーブが期待でき、体力にあふれていて過酷な長時間労働に耐えてくれそうな若い労働力層ばかりである。

こういう現状そのものに異議を唱えその改善をはかっていくのも、それはそれで筋の通った一つの方法であろうが、一個人にとってはきわめて膨大な時間とエネルギーを必要とすることだ。

このサイトを訪れているのは「自分のことで手一杯」という方たちが大半であろうし、ここでは求人と求職の問題に絞って、この問題を考えてみたい。

数少ない中高年の求人職種を見渡してみると、共通する傾向としては;


(1)いわゆる「単純労働力」で構わない、と考えて募集している。


単純労働力の単価が概して高くない理由は、経営側のコスト削減の側面もあるだろうが、そもそも長時間労働になりやすい性質の仕事であることが大きい。

労働者を高単価で優遇していては、追いつかない構造の仕事だということだ。

一言で言えば働く側にとっては「労働条件がよくない」ということだが、始末におえないのは、これらの中には経営側の自助努力で改善をはかることが構造的に困難なものも含まれていることだ。


介護関連の職種などがまさにそうで、需要がこれだけ多いにも関わらず、介護保険法の制度的制約により、賃金上昇の可能性が構造的に抑えられているような仕事もある。

経営者は大幅に給料をアップして有能な人材を大々的に集めたくたくとも、そもそも構造的にできない(会社を破綻させる覚悟があるならば、別だが)。

ところで上記で「単純労働力」という言葉を使ったが、介護関連の仕事はその例外に当たるだろう。

単価が高くないにもかかわらず、ある意味これほど熟練と技量が必要とされる職種も、また珍しい。

こうなると雇う側も、働く側の献身に期待する面が、どうしても大きくなってくるのではないだろうか。それなのに、高賃金でそれに応えることができない。

介護福祉士の有資格者の4割強が、資格を持ちながらも介護現場で働いていないとの報道もあったが、さもありなん…というやつである。


(2)基本的に、「働いている人の取り替えが効きやすい仕事」の募集が多い。


ひらたく言えば、「私やあなたでなければ、どうしても駄目」ということがない。

これは働く側からすれば、「雇用と生活の不安定」を意味する。

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(3)「精神に厳しい負荷のかかる、ストレスを強く感じる職種」の募集が多い。


ノルマに追われる保険の外交員や、不動産の営業販売員などをイメージしてもらうだけでおわかりと思う。

いわゆる「成果報酬型」「歩合制」を謳う仕事が、多く含まれるようだ。

「精神的につらい」とこぼしていられるうちはよいが、自律神経失調症になったり、健康を害したりしては大変である。

これらの職種であっても、天職かと思うくらいにストレスフリーで活躍する有能な人間も、世の中には確かにいるのだろう。

しかし問題は、「あなたが、そういう人間かどうか」ということだ。

これらの世界に関わり合いのなかったあなたが飛び込む場合、世間一般で語られるイメージどおりの世界にあなたもまた巻き込まれていくであろうことは、さほど想像に難くないと私は思う。


さて、書いていてこちらも気分が沈んでくるのだが、中高年の求人募集を見渡してみると、広告の彩りがいくらよくとも、上であげた(1)-(3)の特徴がやはり共通していると思わざるを得ない。ここまでは皆さんも、薄々は気づいていることだろう。


それでは、中高年の転職者は、どう行動するべきなのだろうか。なにか募集側と応募側の双方にとって、良い解決方法はあるのだろうか?

私には、このような状況を打破するためのよい解決方法は、正直思いつかない。ただし「あなたにとって」なら、ひとつだけ有益で現実的なアドバイスをすることができる。


あなたがよほど自分の精神の強靭さに自信があって、またそれらの仕事に対する強い思い入れと社会的使命感を持ち合わせた人間でもない限り、上で緑字で記した(1)から(3)の項目にあてはまるような仕事には、はじめから近づかないようにすることだ。

そういう仕事を「定職」と考えて接することは、絶対におすすめしない。
目先のキャッシュが必要なら、いっそアルバイトでもして当面をしのぐほうがまだ良い。


あなたは、「これは自分でなければできない」と自身が思えるような仕事を、最終的にはなんとしても選ぶべきだ。

そうしないとあなたにとって一番大切な、あなた自身の「心の平安」が保たれないからだ。


第三者の評価や、給料の多い少ないは、ここでは関係がない。少なくとも自分がやることについて、自分自身が内心何らかの意味を見出せる仕事であるかどうかが重要なのだ。

なぜなら、あなたが仕事でそのように思えることは、とりもなおさず上記であげた緑字の(1)-(3)のような性質をもつ仕事から自身を遠ざけることであり、あなたの精神と肉体の健康、そしてなにより自分のプライドを守ることになるからだ。


これまで自分が長年携わってきた仕事、社会で培ってきた得意分野、自分で工夫して磨いてきた強み。

そういった線から発想を伸ばし仕事を探していくことこそ、たとえ遠回りではあっても、最終的には正しい選択となる。


自分は強みなど何も無い、という方。

あなたがこれまで社会に何十年もかかわり、なんらかの仕事を続けてきたのなら、その分野で自分なりに強いとか得意と思うことが無いはずはない。絶対に。

妙に自分を卑下したり謙遜したりするのは、すぐに止めることだ。


誰か他人に、あなたの強みを判定・評価してもらうわけではない。

あなたが自分で自身の強みとなる能力を見出し、それを自らの拠り所として信じ頼んで、就職活動という”戦闘”を闘い抜くことこそが、重要なことなのだ。


長年働いて経験を積み、技能を磨いてきた中高年こそが自らの得意分野・強みを活かした仕事で働かずして、いったい他の誰がそうするというのだ。


自分の強みから発想して粘り強く自分の仕事を探していくことが、求職情報誌にあふれる「あなたでなくともよい仕事」を選ぶことよりも、長い目で見ればきっとあなたにより良い結果をもたらすものと信じる。



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